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寝返りや起き上がりでの腰痛に訪問はり灸マッサージ

病名・症状
患者情報

70代 男性 家族と同居

導入経緯

腰椎圧迫骨折後、リハビリにより痛み・ADL共に回復してきたが、半年後あたりから違う腰の痛みが出てきた。骨は繋がっているということだが悪化してきたため、ケアマネジャーより相談があった。

ADLの状況

たくさんの腰痛を見てきているが、かなり変わった症状だった。

立位や短距離の歩行は大丈夫だが、ベッド上で横になり寝返りや起き上がりをする際に強い痛みが出る。一度起きてしまい、しばらく時間が経てば痛みはなくなる。立っていれば、どんな動きでも大した痛みはないが、寝た状態だと何をしても痛い。

マッサージでは、押した時はもちろん、その後手を離した瞬間も痺れるような痛みが出る。

歩行は短距離なら可能だが、すぐにふくらはぎが痛くなる間欠性跛行が見られる。膝から下を指先で押しただけでも、針で刺されたような痛みが出る。朝起き抜けに、こむら返りが頻発していた。

痛みの出方から脊柱管狭窄症や心筋梗塞の既往歴から閉塞性動脈硬化症を疑ったが、病院での検査で痛みが出るほどの症状ではないとされた。

治療内容

病院の検査で原因不明とされたことから、筋肉からの痛みだと考え治療した。本人は起き上がりの痛みを一番気にしていることから、その改善を中心とした。

腰とふくらはぎは動きの中で関係性があることと、どちらも症状があることから重点的にマッサージを行った。また、寝返りの痛みは太ももの内側(内転筋)の緊張と関係が深いことから、内転筋と腸骨筋のマッサージもしっかり行った。

ふくらはぎのマッサージでかなり強い痛みがあり、普通にマッサージを受けるのが難しそうだったが、工夫することで痛みなくマッサージが受けられるようになった。(その方法はこちら

腰椎の動きを良くすること、仰向けの状態で足を横に倒しやすくなるよう活法も合わせて行った。

ハリ(古武術鍼法)も有効と考えたが、本人に恐怖心があるため、円皮鍼というシール型の刺激のないハリを腓骨周辺に使用した。

週2回訪問。

経過

治療開始当初、本人には効果を実感してもらうことが出来なかったが、治療を重ねる毎に少しずつ動きの改善が見て取れた。寝返りや起き上がり時に顔をしかめることもなくなったことから、本人が気づかない部分で痛みの低下も確認できた。

2ヶ月で本人にもわかるほど明らかに変化があり、痛みは半減、こむら返りはほとんど出なくなった。手すりを持たないと出来なかった起き上がりが、手すりなしでも行えるようになった。

今後は、日常的にベッド上で楽に動ける体作りと、歩行の安定を目標として治療の終了を目指す。

考察

原因がよくわからない痛みというのは本当に多い。そのような場合は、「いつ」「どんな時に」「どんな姿勢で」「どんな動きで」「どんなふうに」痛みが出るのかを知ることが治療の指標となる。

痛みはすぐに変化が出ない(感じられない)ことがあるが、動きはすぐに変化し客観的に確認することが出来る。どのような場合でも、動きが良くなれば痛みは減っていくと考え進めていく。今回のように、病院で異常なしと言われていれば特に。

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