名古屋の在宅訪問マッサージ・リハビリマッサージのふくぎ治療院が綴るノウハウブログ


TEL.080-7721-7792 お問い合わせ

名古屋の在宅訪問マッサージ・リハビリマッサージのふくぎ治療院が綴るノウハウブログ

menu

tel

お問い合わせ

患者様の声

ブログ

  • TOP
  • ブログ
  • 腰の背骨に褥瘡が出来た際に考えた事と改善方法
2015年10月11日

腰の背骨に褥瘡が出来た際に考えた事と改善方法

先日、ベッドの寝姿勢について質問を受けたと書きました。

細かく言えば、腰に褥瘡が出来た患者さんについて訪問看護師さんから相談を受け、何が原因でどのように対応するかを考えました。まだ、対応から数日しか経過していませんが、今のところ褥瘡部は順調に推移しています。実際にどのように、考え何をしたのかおつき合い下さい。

因みに、患者さんはほとんど自分で動くことは難しく、車椅子での座位であれば可能な方です。

珍しい場所に出来た褥瘡

患者さんに褥瘡と言うと通じないことがありますが、床ずれというと皆さんわかります。今回、腰(L2周辺)に褥瘡が出来たのですが、経験上ここの褥瘡はあまり見たことがありませんでした。褥瘡が好発する部位としては、在宅で多いとされる順番から

  1. 仙骨・尾骨部
  2. 足関節部(かかと)
  3. 大転子部
  4. 腸骨部
  5. 下腿部(ふくらはぎ)

褥瘡好発部位

となり、これで全体の90%です。(図で囲ったのが好発部位)

今回褥瘡が出来たのは、腰椎(腰の背骨)の2番付近でした。(図を参照)

褥瘡発生部位

この辺りも褥瘡が出来ることはありますが、全体の3%ほどと比較的出来づらい場所です。犯人はよくあるタイプの相手ではないかもしれません。

 

車椅子を疑ってみた

最初の被疑者は車椅子。デイサービスで長時間座っている時になったんじゃないか、と報告がありました。

確かに、尾骨や仙骨部は座っている間にお尻が前にズレていき褥瘡が出来ることが多くあります。患者さんは褥瘡がある背骨の部分が出っ張っているので当たっていれば褥瘡が出来る可能性は十分あります。

こんな時はまず自分が座ってみます。患者さんのご家族は私が知る中でも指折りのしっかりした介護をされており、車椅子には姿勢を安定させるために背クッションがされていました。

こんな感じのやつです。そのため、しっかり座っても腰の背骨だけが強く圧迫されることはなさそうだし、患者さんのように円背にするとより褥瘡部は当たりません。前にもズレてみましたが、ちょうど空間になる部分に腰が入るため一番安全そうです。

ここまでアリバイがあると、どうやら車椅子は犯人ではなさそうです。

 

他に長時間、腰が接触する場面といったら・・・

褥瘡が出来るためには、何かの場面である程度の時間腰が接触していなければいけません。他に可能性があるのはベッドしかありません。しかし、ベッドは褥瘡予防のためにエアマットを使用しています。普通に使っていては、褥瘡の可能性はかなり低い。

ここで、そもそもなぜ褥瘡が出来るのか、どうしたら出来やすいのかをおさらいしましょう。

圧迫だけでなくズレで悪化する褥瘡

一般的に褥瘡というと、長時間その場所が圧迫され血流が低下した結果だと思われることが多いようです。もちろんそれは間違いないのですが、これだけでなく摩擦や皮膚と接触部分のズレで褥瘡はかなり出来やすくなります。

ズレや摩擦はベッドの場合、背上げをした際に体が下にずれ、皮膚が引っ張られ起こることが多くあります。背上げの角度としては30°以上で起こります。

今回の褥瘡が短期間で起こったことから、圧迫だけでなくズレが関係していそうです。ただ、背上げのズレだと通常は仙骨部に出来やすいのですが、今回はそれより上です。これはどういうことでしょうか?

 

背上げをする際に寝る位置は重要

もし背上げが原因であれば、エアマットでも可能性があります。そこで、通常寝ている位置で背上げをしてみました。

すると、ベッドが上がる際に支点となる部分に腰が来ていました。

背上げ

こんなイメージです。最初に寝る位置が下に来ているため、背上げをすると腰が中心に曲がっていました。話を聞いてみると、夕食後背上げをしたまま4時間程度そのままにされるということです。であれば、背上げで褥瘡部が引き伸ばし圧迫されていた可能性は高そうです。

ということで、犯人(原因)はお前(ベッド)だ!

 

背上げ時に注意してもらったこと

悪化させず、同じことが起きないようにするため背上げ使用時にいくつか注意して頂くことにしました。

  • 背上げをした時に、股関節が支点にくるよう今までより体を頭方へ上げてもらう
  • 背上げ後はしっかり背抜きをしてもらう
  • 今まで膝を中心にクッションを入れていたが、体が下にズレないようなクッションの入れ方にしてもらう

クッションについては、大渕先生も話されるようお尻の下にクッションを入れ下にずれないようにしました。

ズレ防止クッション

本当はお尻にもう少し分厚く入れ、膝は少し低めがいいのですが、今までの使い方をアレンジした方法にしました。あまり大きく変えるのはご家族にも負担になるので、様子を見て必要あれば今一度より効果的な使い方をお伝えする予定です。

背抜きはなかなか認識されないのですが、超重要です。背上げしたら、腰が離れるまでお辞儀するか腰まで手を入れて頂くよう伝えました。

今回のを書くために見てたら動画もあったので参考までにどうぞ。 

このレベルの動画でも視聴数が3000というのが、今回のような話の人気なさを表しているような・・・。

後は犯人の自供待ち(お体の様子見)で結果がはっきりすることでしょう。

 

はり灸マッサージ師だからこそ勉強しておきたいこと

先日書いた「【書評】患者さんの167時間をケアするための座位姿勢とは」の実践編の話となりました。今回のような対応法も紹介した書籍に書かれています。私は大渕先生のセミナーにも参加して細かい方法もお聞きしました。

今回のような時にご家族や看護師さんから「専門家の方に見てもらえてよかったです」と言って頂けるのですが、残念ながらはり灸マッサージ師はこのようなことの専門家でないことをお伝えしています。少なくとも、学校でこのような授業や実技は全く行いません。卒業後に学びました。介護の現場ではこのような知識や技術がかなり必要とされています。

はり灸マッサージ師は筋肉や姿勢には比較的詳しい資格であり、今度ようなことに対応する知識としてはうってつけです。同業者の方がにも興味を持ってもらえるよう、機会があればまた報告したいと思います。

 

まとめ

このようなケアが出来るのも、ご家族や看護師さんのお陰です。マッサージしかしない患者さんでは直接肌を確認することはまずありません。変化を報告して頂ける人がいて初めて対処することが出来ます。今回も訪問看護師の方に詳しく報告頂き、当日も同席していただきました。感謝。

これからも介護関係者やご家族へ必要に応じて連絡を取りながら訪問させて頂きます。

へばの〜

コメント

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

おすすめの記事

同じカテゴリーの記事を見る

お気軽にお問い合わせ下さい

TEL.080-7721-7792お問い合わせ

css.php