サイト作り

検索意図を意識してページ構成を考えようという話

検索意図という言葉をご存知でしょうか?

簡単に言うと、Googleなどで人が入力したキーワードはどんな考えや答えを求めて入力されたのか、ということです。

例えば「名古屋駅 ランチ」というキーワードの検索意図は「名古屋駅の近くでランチができる店を知りたい。できれば人気があり美味しい店がいい」というものです。

なので、「名古屋駅 ランチ」の検索でできるだけ上位に表示されたい、自分の店を選んでもらいたい、と考えるなら検索意図にわかりやすく答えるページ構成が必要になります。

今回は、鍼灸院のホームページで検索からたどりつくこと(流入)が多いキーワードはどんな検索意図があるのかを考え、ページ構成の参考になるような話にしていきます。

鍼灸院で検索流入の多い2大キーワード

鍼灸院で検索流入が多く、また予約までつながりやすいキーワードが2つあります。

1つは「鍼灸 地名」。

もう1つは「病名 地名」です。

ホームページから来院された患者さんに検索したキーワードを確認すると、この2つが多いと思います。

しかし、この2つのワードは明確に検索意図が違います。

これをゴッチャゴチャにしてホームページを作ると、知りたいことに答えられていないため予約につながりづらくなります。

それぞれどう検索意図が違うのか、紐解いていきます。

キーワードによる検索意図の違い

「鍼灸 地名」は「鍼灸院 名古屋」「鍼灸 愛知」「鍼 名東区」のようなキーワードです。

では「鍼灸 地名」の検索意図はなんでしょうか。

私が考えるに「痛みの相談を友達にしたら鍼がいいって教えてもらった。近所で通いやすい鍼灸院はありそうか。できれば、私に合った感じのいい雰囲気の鍼灸院があったらいいな」です。

対して「病名 地名」は「腰痛 名古屋」「坐骨神経痛 名古屋」「突発性難聴 名古屋」のようなキーワードです。

検索意図は「つらい私の症状、病院でよくならないから多少遠くてもいいので、とにかく治してくれそうなところはないか」です。

2つの違い、伝わったでしょうか?

もう少し具体的に説明します。

キーワードによる違いは3つ

「鍼灸 地名」と「病名 地名」の検索意図は、大きくわけて3つ違いがあります。

1つ目は距離。

2つのキーワードで仮に同じ「名古屋」と設定していても、「鍼灸 地名」は自身が使える交通手段で遠くても30分以内、「病名 地名」なら1時間でも通院してくれます。

2つ目は手段。

「鍼灸 地名」は鍼灸院を探しているので、鍼灸院の中で比較されます。それに対し「病名 地名」は病院や整体など他業種も含め比較されます。

3つ目は治療への本気度。

「鍼灸 地名」はお試し的な気持ちの方や、治ることではなく美容や気持ちよさを求めている場合もあります。「病名 地名」の場合、病院で治らなかった人が多く治療への本気度が高いため「ここならなんとかしてくれそう」という、願いにも似た頼る気持ちが強いです。

これらの違いを理解した上でページを作ると、検索者が必要とした情報を必要な順番で提供できるようになり、結果として信頼されます。

最後に、これらを理解した上でホームページへ具体的にどのように落とし込むかを考えます。

トップページと個別ページを使い分ける

見ていただいたとおり、それぞれのキーワードで心理が違うので必要とする情報も変わってきます。

両方の意図を満たそうとすると、ページのボリュームが膨大になり、その人とって必要ない情報も多くなってしまいます。

そのため、キーワードごとに見てもらうページを分けることをおすすめします。

検索意図の使い分けとしておすすめしている形がこれです。

トップページ→「鍼灸 地名」流入向け

個別ページ(症状ページ)→「病名 地名」流入向け

こうすることで、トップページには院の概要や他院との違いなどを。

個別ページには、ある病気の詳しい治療内容や症例などを掲載することで、検索意図に対する最適化を目指すことができます。

検索意図の最大公約数の人をイメージする

「いやいや、その検索しても意図が違う人はいる」と思う人がいると思います。

もちろんそうです。100%同じ意図しかない検索ワードは存在しません。

それでも、どんな意図の人が多いのかを考えないと、いろんな意図を持つ人に向けてページを作ることになります。

誰にでも受け入れてもらうように作ったページは、誰にも受け入れられないのが現実です。

10人見た内の、一人でいいので強く刺さるページを作ることこそ集客への近道。

そう考えて、ぜひ検索意図を意識したページづくりをしてみて下さい。